ライバルの幸福は、蹴落とす絶好の機会である
夏用の野球帽で湯切り、ですこです。
書くことが思い浮かばないのである。
こういう時は時事ネタから発展させるべし。
キム兄が辺見えみりと結婚したそうだ。
なんというか、ハードセックスのにおいがプンプンする。
えみりがシャワーを浴びている時に、いきなりの後背位。それも極めてサディスティックに。キム兄の図太い体毛が、えみりの柔らかい肌に傷をつける。
そうしてコトが終わった後、手の込んだ美味しい料理によって得られたカタルシスは、より強いものとなり、更に強い浄化作用を求める。
女を泣かせた後に、紅茶とクッキーを与える構図だ。
わたし自身、SなのかMなのかは解らないが、泣いている女は嫌いではない。むしろ愛おしい。
時に思いっきり罵倒して泣かせたりもする。シクシク泣いている女を見ると、抱きしめたくなる。抱きしめる為に泣かせると言ってもよい。
逆に、罵倒される事もさほど嫌いではない。さんざん罵倒されてヘコんでいる時に
「さっきはごめんネ」
などと言われると、狂喜してしまうんである。
喧嘩をして仲直りしたあとのセックスは、格別である。
バグと戯れるゲーマーのように、恋人たちもまた喧嘩をするのではないだろうか。
一旦破壊する事でマンネリを打破しようとするのではないか。
愛ありで。また、愛なしで。
キム兄は嫌いではないが、正直、最近の世間の評価は過大だと思う。
ネタはVOWに酷似しているし、フリートークもだんだんと説教臭くなってきている。
最もよく言われる「松っちゃんの腰巾着」もまた事実である。
料理は確かに旨そうだが、同じ料理芸人でも大竹まことのソレとは性質が違う。
大竹まことの場合、ヒモ時代の経験を包み隠さず活かした料理本を出していて(買ったもんね)、そこにちりばめられたエッセイには、男の哀愁が漂っている。
果たしてキム兄には、このような名著が書けるだろうか? たぶん無理である。
そもそも「キムキム兄やん」などともてはやしてるほとんどは女子である。男性諸君はいまのキム兄ブームにウンザリしているものと思われるが、いかがでしょうか。
ポストキム兄と名高い、ケンドーコバヤシは相当に面白い。
わたしは“ホーム”であるオールザッツでのケンコバを見て再確認した――奴は天才である――と。
彼はネタよりもフリートークでその威力を発揮する。いちいち面白いんである。
ぼちぼちお笑いブームも去り、生き残るのは『改めて見てもいちいち面白い人間』しかあり得ない。それは至難の業であるが、プロとはそういうものだ。
ケンドーコバヤシは間違いなく生き残るだろうし、これからもっと評価されるだろう。
キム兄、もういいよ。お腹いっぱいなんだ。これ以上だと吐き気を催しちゃう。