搾取の旨味

 
 若かりし日(小学校高学年)、ドキドキしながらスーパーでこんにゃくを買い、袋ごと湯煎で人肌に温め、こんにゃくに切り目を入れてちんちんを入れてみたところ、すんごい臭くて、こんにゃくが臭くて、いえちんちんも確かに臭かったんですけれども、それよりもこんにゃく臭の方がうんと強くて、でもそれはちょっとだけちんちんのにおいと似ていて、そこでなにを学んだかと云えば、こんにゃくは洗うべし、ですこです。
 
 コンビニが飽和状態だそうだ。
 そりゃそうだろう。我が家の界隈には、徒歩5分圏内に4種ものコンビニが存在しているのだから。
 中でもわたしのお気に入りは創業1971年のセイコーマートである。弁当は最悪に不味いが鍋焼きうどんは(天かすではなく、かき揚げと玉子が付いた方)以外と旨いし、ホットシェフと銘打ってる店舗ならば、その場で作った弁当を売っていてそれもなかなかにイケる。
 本社そばの店舗では、函館のハセガワストアが誇る「焼き鳥弁当」も販売している。なんの事はない、ごはんに焼き鳥がのってるだけである。なのに騒がれる所以は、GLAY効果であろう。
 セイコーマートの最も優れた特徴は「ディスカウント」である。それも酒が抜群に安い(確か酒屋と合併だったか)。自社生産のジュースも安価で販売しているが、それはあまり買わない。
 最近、大手コンビニが飲料などの値下げに踏み切るだのと、ちょっとしたニュースになっているがセイコーマートはうんと昔っからソレをやっている。牛乳や卵などの日配品は、ヘタしたらスーパーよりも安い。
 言うまでもなく、わたしは主に酒を買う為に出向く。深夜に酒が切れた時などは、駆け込み寺及びプッシャー近い存在である。
 
 セブンイレブンは弁当が美味しい。昨今の牛カルビ弁当などは本当に備長炭を使っていて、アレはマジで旨い。肉に炭の破片がのっとる! 木がうまい! 木って、うまい!
 ローソンはからあげくんが美味しい。たまに喰うと、ではあるが。
 サンクスは…ない! なにもない! 弁当は不味いし、「大盛りめんたいこスパゲティ」などは、単なる炭水化物の水増しだし、なにより肉まんが不味い! 肉まんを不味くするほうが難しいっちゅーねん!
 札幌にはミニストップファミリーマートも無い。だが行ったことはある。前者はリアルタイムの総菜が美味しく、後者はコロッケが旨かったと記憶している。
 さあどうする、サンクスよ。「すぐ、そこ、サンクス」とキャッチフレーズの通り、我が家から一番近いのはサンクスだが、わたしは滅多に行かない。
 
 スーパーも深夜まで営業するようになって、“定価売り”のコンビニ業界はこの先厳しくなっていくのは明白である。
 そんな最中、去年わたしの友人はセブンイレブンの経営者となった。バッドタイミングである。
 詳しい実情はまだ聞いていないが、おそらくは上層部に利益を吸い取られている事だろう。経営者と云っても、フランチャイズならば大元から見れば「小ボス以下」の扱いだろう。いや、捨て駒か。金を吸い上げるポンプかもな!
 無休で働いて膨大な売り上げの半分近くを『上納』する、それの一体ドコが“経営者”なのだろうか。
 全てをコントロールできる事が経営者の特権且つ醍醐味なのに、なんとも情けない。
 独立前、彼はわたしにこう言った。
「自分でなにかやりたい!」
 わたしは「おー、いいじゃない」と答えた。
 その結果がセブンイレブンと聞いて、わたしは少し落ち込んだ。安易だな、と思った。
 しかし彼は抜群に頭がいいので、良い糧となったであろう事は間違いない。
 でもいかんせん授業料が高すぎたナ。ウン百万だもの。まあでも、人生無駄ナシ! さ! たぶん!
 
 今日の晩ご飯

 牡蠣ごはん&茄子にベーコン挟んで焼いたヤツ(もっと言い方あるだろ)。
 牡蠣が六個ほどで100円だった。独りには丁度良い。
 牡蠣はさっと洗い、瓶詰めのなめ茸を少量と醤油を若干入れてジャーで炊くだけである。めちゃんこ旨いです。
 茄子って、毎日喰ってもうまい。ベーコンと合うなぁ。宮川一郎太とフローレンスくらい、お似合い(青い瞳の聖ライフ )。

 
 コンビニ? 別になくなったって構わないぜ? 酒屋があればな!