ぼくのテーマは昔から「フォーエバーヤング」なんです

 
 毎月九日はフィールヤングの発売日(北海道)、ですこです。
 スーパーの書籍コーナーで、腕に買い物かごを引っかけながら立ち読みするんです。知っている方が主人公のエッセイ漫画なので、読むとニヤニヤしてしまって、隣の婦女子に怪訝な顔で睨まれるのです。
 
 最近、近所の本屋が潰れてしまった。毎月ギターマガジンを買う為だけに利用していたが、最近は買わなくなって久しく、たまたま通りがかったら閉店していた。
 こぢんまりとした書店で、クリーニングの受注も兼ねており、夫婦で営んでいる店だった。主人は愛想がなく、夫人の方は口を開けば「すいません」と言う。
 レジに本を差し出すと
「すいません」と言い、
 お金を渡すと
「すいません」と言う。
 店を出ようとドアを開けると、背後から「すいませんでしたー」と聞こえる。
 一体なにを謝る必要があるのか、と説教して、謝らせたい。
 
 淘汰は仕方がないかな、と思うな。ネットで買えるし、でなければ大型書店で買えるしね。しかも愉しいからね、でっかい本屋って。二時間くらい余裕で潰せちゃうし、帰りにミスド買ったりなんかして――もう、想像しただけで愉しいもん。
 
 先日、ヤフオクで「steinberg」と検索したら「Lane Steinberg」という名のアーティストのCDに引っかかった。
 ぼくの目当ては、DAWCubaseで有名なSTEINBERG社の中古のプラグインだったんだが、Lane Steinbergの説明を読むと「ブライアン・ウィルソン直系のドリーミー・ポップ」と銘打ってある。しかも値段は定価の1/3、新品で国内版ときたもんだ。そういうポップには目がないので、買ったさ。
 で、聴いたさ。大当たりだったさ。たまんねえよ。何者だこいつ。“ただ者じゃないくせ者”だって事は間違いない。
 世界にはまだまだたくさん在野のポップ職人が居る、と考えると気が遠くなるけれど、彼は現在四十六歳だそうで、ちからを貰いました。ありがとう、レーンおじさん。
 年齢なんか、ただの数字だものね。