カルトは血で太る

 
 煮豚を作りながら、ですこです。まあまあだった。
 
 ニュースで見たんだけど、mixiに居ましたね、上祐史浩さん。早速、覗いてみたんだけど、笑ってしまうくらい荒れてたなぁ。別にいいけど。
 口も達者だったけど、文章も上手だった。読点もきちんと考えて打っているみたいで、けれど演説が多いからなのかな、おかしな所にも打っていて面白い。
 サリン事件の後、ぼくは小菅で女の子の所に居候していたんです。街宣車が「麻原コノヤロー!」とか言うのをよく耳にしました。
 ほとんどお金がない逃避行だったんですが、当時はけっこう競馬が好きで、競馬場まで行って中山記念に懸けたんです。一万円ほどをつぎ込むと、これが大当たりしたんですね。目の前で見ていたのでよく憶えています。一着がサクラローレル、二着がジェニュインでした(鞍上は横典、岡部)。馬連で五十倍ほどついて、しかも枠連まで買っていたので、三十万円ほどに膨れあがったと記憶しています。
 本当はすぐに札幌に帰ってライブの練習に参加しなければならなかったのですが、勝手に延長して、東京を満喫しました。帰りは青春十八切符で、各駅の旅です。北海道まで各駅は、さすがにきつかった。
 嗚呼、もう一度、あんないい加減な、軽薄な旅をしたい。
 ちなみにライブはうまくいった、と記憶してます。ウクレレでイメトレをしていたのでね。二千円のヤツで。
 ぼくは無宗教ですが、神はいるかも知れない、と思っています。なんか、ある時に人が突然、なんの掛け値もなしにやさしくなる時って、ありますよね。ああいう時に、神はいるんじゃないか、と思うんです。逆に、無性に苛立ったり、わけもなく八つ当たりをする時にも、神はいるんじゃないか、と思います。ほんの一瞬の出来事ですけど、一瞬が毎秒続けばほぼ永遠ですよね。まあ、永遠じゃないから一瞬なんだけど。電子ライターの火花に雷が落ちるくらいの確率で、神は出現しているのかも知れません。
 ぼくは、少なくとも安らぎの中には、神はいないと思っています。できれば遭いたくないし、なにも期待してません。