ラッタッタ

 
 四段階右折をするならいっそ左折しろ、こと右曲がりですこです。
 未だに二段階右折を目撃したことは御座いませんが、トーキョーなどでは二段階右折を無視すると結構捕まるらしいです。エンジン切って手押しで横断歩道を渡るのが一番早いかも知れません。しかしながら街なかで最速なのは自転車でしょう。信号無視でも飲酒運転でもほぼ捕まらないことを考慮すれば、最強の乗り物かも知れません。
我々は全ての乗り物の利便を享受した時、先祖に感謝しなければなりません。V8エンジンやロータリーよりも偉大な発明は『車輪』であります。車輪と釣り針は人類史上最高の発明だといわれております。釣り針の「かえし」は蜜蜂の針にもありますから、蜂を参考に発明したのかも知れません。ですが、車輪を持っている生物は居ない事からも車輪は人間独自の、古代から現代まで生き延びている極めてプリミティヴ且つ重大な発明なのであります。
 近年、ハンドルを廃止してジョイスティック型にしてはどうか? という識者の意見もありますが、わたしが思うに所謂車輪を廃止し「球体」にしたらどうか。ハンドルとタイヤから脱却し、ジョイスティックと球体の組み合わせはどうか。ヤバい、書いていて怖くなってきました――おれっち、天才かも知れない。
 
 最近、ドット絵に興味があります。思えば大昔、ファミコンが出現した時にもわたしはマス目のグラフ用紙に手書きでひたすらドット画を描いていた事をいま想い出しました。この文字もドットな訳ですから、ならば「ドットからオリジナルキャラを創たっていいじゃないか」という事で、日々ゲームをプレイせずに、キャプチャーしては解像度を下げて“仕組みとマナー”を解析しとります。以下は懐かしのSEGA作「アッポー」という、80年代半ばに突如として現れた不屈の名ゲームをキャプチャーしたついでのクダラナイ思いつきであります。
 
(※携帯から閲覧の皆さまへ。画像が複数現れていても、コレは“同じ場所にある同じ画像”なのでパケ代は二つの画像分で済みますし、サイズは極力落としているつもりです。携帯に搭載されているアイコン程度の容量とご理解下さいませ。ちなみにヴォーダフォンでは見られないらしい。色んな意味で買い換えをお勧めします。)
 

「はぁ…おれはこの先一体どうしたらいいんだ」
「どうした猪木よ」
「っんあぁっ! 馬場さん! どうして…ここに…?」
「おれはいつだって天国からお前さんを見ているよ」
「天使にしてはでっかいスね」
「まあな。ところで一体なにをそんなに悩んでるんだ?」
「それは言えねっス。いくら馬場さんでも言えねッス」
「こりゃおかしいや、アポポポ(笑)。隠したって無駄さ、おれはお前さんの事ぁ全部知っているよ」
「いくら付き合いが長い馬場さんでも、おれの苦悩は解ってもらえねッス」
「なんだよ、口臭ぇ、いや水くせぇな。言ってみろよ」
「…実はおれ、人よりもアゴが長いみたいなんスよ」
「長ぇーな、確かに長ぇよ。でもな…」
「で、でも?」
「おまいさんはアゴだけかもしんねーが、おれは全部長いんだよ」
「ぜ、全部ッスか?」
「ああ全部だ…いや、一つだけ短いものがある」
「なんスか、それは?」
「ちんぽだ」
「ワハハハハ! こりゃおかしいや!」
「足十六文に対し、ちんぽは二文しかない」
「ワハハハ! 遠近法の破綻、人間トリックアート、ワハハハハ!」
「だから猪木よ、アゴが長いからといって一体なにを悩む必要があるんだい?」
「そうスね。あざっす!」
「よし、いい顔に戻ったな。じゃあ、おれはおいとまするゼ」
「あざっす!」
「おっと一つ言い忘れた。おれにはもう一つ短いものがあるんだ」
「なんです?」
「 お 前 と の 距 離 さ 」
「あ、あざっす!」
「じゃーな! アポポポ(消)」
 
 美しい。書きながら涙が止まりませんです。