抽出されたブルーノートスケール

 
 ケツからエスプレッソですこです。同時に尿管から白いモノが出て泡立ちますので、あだ名はデロンギとなりましょう。
 最近の「沸いたら笛が鳴るタイプのヤカン」には、ハーモニカで有名なHoner社の技術が搭載されていて、和音らしきサウンドが鳴るらしいが、そんなヤカン、要りませんから。
 ハーモニカにはクロマチックとブルースハープの二種が有名ですが、わたくしブルースハープはちょっとだけ吹けますの。高校生の時に猛烈に練習しましたのよ。
 ハープで最も重要なテクは「ベンド」と呼ばれる滑らかな音の移動ですが、これがなかなか難しい。しかしコツを掴めば絶対に忘れない『自転車の運転』みたいなモンです。嗚咽の感じで急に吸うと出来るはずです。高音のベンドは低音とは逆に「吹いて」やるので、その場合唾を吐く感じで吹くと出来るはずです。普通、ベンドは一音下げですが、プロは二音以上下げます。さらにスロートヴィブラートを駆使して、あのなんとも言えない素晴らしい音を醸し出します。ここまで達するには相当な練習量が必要です。
 ブルースハープでブルースを演奏するためには、キーの4度上のハープを使わなければ「ブルース」にはなりません。CキーならGのハープ、AならEですね。
 ブルースハープは手軽で簡単ながら、非常に奥深い楽器です。是非一度吹いてみる事をお勧めします。
 

 そんな訳でヤカンが欲しかったが、ブリキのクセに思いのほか高いのが解せなく、悩んだ末に、ヤカンを買ったと想定して最も使用頻度が高いと思われるコーヒー用にヤカンを買うくらいなら、いっそコーヒーメーカーを買ってしまえばいいんじゃネーノ? と、脳内天使が襟首を掴んオラオラするので色々と物色し、即決したのがコレであります。

 一見、何か解らないでしょうが、歴としたコーヒーメーカーであります。名のうて「デバイスタイル CA-3S」であります。
 見た目も美しいが機能はもっと素晴らしい。本来サーバーの部分がそのままマグカップにもなっとりまして、しかもマグは真空二層式になっているから持ち手が熱くない上に(とってなんか要らねェ!)、なかなか冷めないし、保温装置が不要なので経済的ですよ奥さん。
 もちろんサーバーとしてカップ三倍に分け入れる事は出来ますが(開閉可能な蓋も付いている)、わたしが思うにコイツの良さは『サーバーごと飲める』ことにあります。
 つまり、一人暮らしのコーヒー好きにはうってつけの、最高のコーヒーメーカーだって事なんですね。更に、沸くのがめちゃくちゃ早い! 早すぎて怖い! アブナーイ!
 ちなみにお値段8千円ちょい、大型家電店なら9千円弱ってトコでしょうか。高いか安いかは個人が決める事ですが、わたしは安いと思います。独りモンの珈琲フェチなら買って絶対に損は無いでしょう。断言してもいい――買うべし!
 これだけ褒めてもおれには一銭も入ってこない。だが、イイものはイイのだ。