頑張って働かなきゃなー

 
 チャップリンはこう言った――
『人生に必要なのは、勇気とほんの少しのお金である』
――と。
 
 紛れもない真理である。
 
 だかおれはそこにもう一つ付け足したい――
『人生に必要なのは、勇気とほんの少しのお金と大量のオナニー用ローションである』
――と。
 こと、ペペですこです。
 
 以前の日記で「上階の人が引っ越したのはおれが五月蠅かったからではないか」との懸念は杞憂であり、実は“引っ越してきた”のであった。出て行ってすぐに越してきたのである。なんたるタイミング、お前らヤドカリか。
 その上階がこれまた五月蠅いのである。と云ってもドンチャン騒ぎをしているのではなく、木造の宿命か、単に足音がウルサイのである。
 以前の入居者は察するに、夜のお仕事をされていた方で、生活のサイクルが真逆だったので全く気にならなかったのだが、同じサイクルだとこうも他人の生活音は気になるものだろうか、と少々驚いております。
 月に一度くらいのペースで我が家にバンドメンバーが集まり、ギターなぞを弾きつつそれは深夜まで続くのだが、新参の上階の人は律儀にも翌日キッチリとラジカセで仕返ししてくる。曲が毎回同じなのがちょっと可笑しい。深夜に聞こえるクシャミの音質から察するに、4〜50歳のおばさんだろう。そう、このアパートには男子が少ないのであります。
 その“仕返し”は、先日のラジオの翌日にもやっておられました。まぁ数分でしたがね…こっちは5時間だし。
 兎に角よ、住みにくい世の中だぜよ(お前がゆーな)。
 
 そんな訳で、潮時感をヒシヒシと感じておるので引っ越しを思案中であります。引っ越す気がない時からおれは賃貸情報誌を読むのが好きで、脳内ストックには幾つか唾をつけている。
 思い立ったが吉日、先日その物件まで足を運んでみた。その部屋はやはり空いていた。察するにその物件は「分譲賃貸」であり、オーナーは戸別、つまり投資目的で一室を買ったか、もしくはなんらかの事情があり手放さざるを得なくなったものと思われる。窓に不動産屋のポスターが貼られていない事からも、オーナーと直接交渉になるだろうと予測される。不動産に委託をしていないということは、委託する金が惜しいか、もしくは空き部屋だって構わないと云う金持ち、そのどちらかであると推測される。どちらにしてもそれは、価格交渉の余地がある事も意味するのである。おれはこういった「全てのタイミングが三つ巴になった時」には普段とは打って変わって爆発的な行動力を発揮する。もう待てないのである。
 
 その物件の素晴らしいところは、
・ワンフロアに一戸(細長いビル)
・基本的に事務所用途(普通よりも防音されていて、だだっ広い。おれは所謂“快適な生活”は全く求めていない。好きなようにしたい、ただそれだけが目的なのだ)
・奥まった仲通りに面している(おれ以外は静か)
 である。完璧だ。
 先日出向いた時は日曜だったので管理人(税理士事務所が管理していた…少しきな臭いなァ)が不在で交渉できなかったが、次回は平日に出向いてなんとかモノにしてみようと思っている。いやまて、その前にモノが溢れたこの部屋をなんとかしないことには引っ越しどころじゃない。だが待てんのだ! 先にそっちを決めたいのである。
 
 こうして身の置き場を考えていると、やっぱり一軒家ってイイなと思う。二階建てじゃなくたっていい、むしろ地下を造りたい。
 自分の家ってイイなァ、と心底思う。蜂の巣マンションなんてのは論外、あり得ない。
 
 おれはとことん独りが好きみたいだ。そう我ながら思う。