家族という国家
スーパー・ロゥ・テンションですこです。あたしゃ凹んでっまっせー!
癌だけに願をかけて禁酒でもしてみようかと考えたが、まだ悪性だとは決まった訳ではないのでチビチビと呑んでいると、会社帰りのヒロ吉から電話が来てウチの近所の焼き肉屋へ行くこととなった。
こんな事は初めてだ。まったく優しい男である。
近所の焼き肉は結構、旨い。レバ刺しが旨くて500円と、かなり安い。だが他が高い。というか、やはり焼き肉というのは「贅沢なモノ」なのだろうな。喰うだけなら安いんだが…エヘ&グビ♪
そんなウマウマな焼き肉を食べながらビールを呑みつつ、ヒロ吉とぺちゃくちゃしゃべる。不思議なもので、こうしてしゃべっている方が、ラジオの放送時よりも面白いのが憎たらしい。
そうしてヒロ吉は、似合わないスーツを着たまま似合わない軽自動車に乗って去っていった。
そもそも今夜、彼がおれに電話した時点で、似合わない行為だったがね。
まったく照れ臭い。
昨夜、深酒アタマでおれは、沢山の事を考えた。
結論は、おれの家族にとってのママという存在は、女王だ、ということだった。
教育ママでも、放蕩ママでもなかった。ただ、いつも働いて、いつもミシンを踏んでいた。おれはよく「この人はいつ眠るのだろう?」と思っていた。
女王は延命させなければならない。姉兄もそう思っているはずだ。
おれはおれの家庭を持っていないが、家族というものはイイモンだな、と心底思った。
そこまで愛されている彼女は幸せ者さ。
家族ってのは、イイモンだな。いやホント。
おれも新しい家族が欲しいぜ。いやマジに。