禁独り酒宣言

 
 いつの間にか松紳が終わっていてショックを受けているですこです。なんじゃい、あの終わり方はよ。
 
 土曜19:00、スタジオ帰りのヒロ吉とgoodridge(書きにくいので以下ゲーシー)が我が家へ来る。GRETSCHの6120を弾かせて頂く。充分すぎるハコ鳴り、良いギターである。
 予約をしてまたもや世界の山ちゃんへ行く。初めての3号店は店員がやたらと多く、しかもほんどが男なので違和感を覚える。以前のように激混みではなく、ブームは早くも下降気味かと見受けられる。
 手羽先9人前を平らげ、どて煮なるものを食してみる。この甘辛い赤味噌は、北海道では流行らないと思われる。冷静になってみると、山ちゃんで旨いのは手羽先だけである事を思い知る。地元の人にとって山ちゃんはつぼ八と同クラスというのも、なるほど頷ける。
 
 次はバスパブなるお店へゆく。バスパブとは、女性がバスタオル一枚で接客するという、ちょっとエロいお店である。
 私の向かい、ヒロ吉に付いていた女性がおもむろに乳房を露わにする。ソレにぶるんぶるんと叩かれる亀仙人状態のヒロ吉。
 ショウタイムが始まる。ボーイの男性がマイクで「イェイイェイイェイ!」と煽ると、パンツ一枚の女性が男性の目の前に立ちはだかり、腰を振りながら「oioioioi!」とパンキッシュに叫ぶ。こちらはどう振る舞っていいのか判らず、正直いって苦痛である。
 すると突然静かになり、女性が男性の上に座り、慰めるように抱きかかえられる。
「なんじゃい、この緩急は!」と思ったが、されるがままに項垂れる。さっきまで隣にいたので気づかなかったが、女性の胸に大きな傷がある事を発見してわたしはヒエェェェェッ! とサブイボが立った。先の店で「胸に傷を持つ女」の話をしていたのだった。まさかおれに付くとは…。
「なんじゃい、この運命は!」ってことで、延長はせずにそそくさと店をでる。
 わたしはどうもこういう店で「ガハハハハ!」と楽しめない人種のようだ。「大変な仕事だナ」などとシンミリしてしまうのだった。
 
 次はスナックへ行く。食傷気味なのでマンツーマンではなく、安い方を選ぶ。不景気なのか二極化なのか、最近のススキノはどこも空いている。女性も余っているのだろう、なぜかマンツーマン。
 ゲーシーの猥褻な言葉にみんな退くかと思いきや、めちゃくちゃ食いつきが良い。おしぼりで陰茎を形作りそれでペシペシ叩かれてもキャハハハ! と悦んでいる。これも不景気ゆえのマニュアルなのだろうか――下ネタには退くべからズ!――
 頼んでもいないのにヒロ吉が歌い始める。店内は結構暑かったのでクーラーの役割を果たしてくたヒロ吉に感謝! 2時間ほど居たのだろうか、店を出る。会計はさほど高くはなかった。ちなみにわたしに付いた女性は可愛かった。すこし恋をしてしまった。
 もうしばらくこういう遊びはよそうと思った。危険である。
 
 最近はラーメンではなく、だるまのジンギスカンで〆る事が多い。生意気である。一人前とビールを少し呑んで出て我が家へ向かう。
 二人が泊まる予定ではなかったので、汚いホットカーペットの上で雑魚寝して頂く。申し訳御座いません。
 
 日曜、12:00起床。二人はすでにおらず。置きみやげのサンドイッチを有り難く頂戴す。パソコンを立ち上げ、ヤフオクで落札した古本の手続きを済まし、再度眠る。
 
 18:00、起床。ごっつのオジンガーZを見て爆笑す。同時に哀しみも感じる。オジンガーZはすでに亡くなっており、その遺影は素顔ではなく、オジンガーZの顔だったそうだ。
 
 22:00、食事。ごはんにボンカレーとオムレツを乗せてオムカレーと名付ける。キャベツとベーコンのスープを作る。30分煮ると旨い。
 
 23:00。久し振りにコーヒーを淹れると大量のスジャータの賞味期限が切れている事に気づく。酒ばかり呑んでいた証拠である。荒涼たる冷蔵庫内はアル中のソレであると思えた。
 
 しばらく独り酒はやめよう、と誓い就寝す。