呑助日記

 
 mixiのマイミクというヤツがとても少ないのでどなたかマイミクになってください、ですこです。「ですこ」で検索すれば四人ほど出てきますので判ると思います。mixiというものがなんなのかよく解らずにいたが、なるほど、趣味や嗜好を共有する場所なのだな、と理解しました。結構マニアックなコミニティもあって驚いております。
 
 今週は禁酒にチャレンジしたのです。
「やっぱ呑まないと目覚めがいいなァ!」と言いたいことろだが、逆に目覚めはすこぶる悪い。朝、頭が痛く、眼球の奥がジンジンするんである。わたしは年に4回ほど寝坊をやらかしてしまうのだが、そのほとんどは前日に酒を呑んでいない。
 それにわたしはめったに風邪をひかない。それはたぶん酒のお陰だろうと思っている。阿片喫煙者は風邪をひかないというが、阿片をやめたとたん鼻水がズルズルと垂れてくるそうだ。わたしも昨日から鼻水が出てきた。これはごく軽い禁断症状だろうと思われ、誰もわたしの代わりに風邪をひいてくれないからで、酒のカロリーを体内で消費する際に発せられる熱が、菌をやっつけてくれないからだ。熱に化けるエンプティ・カロリーはウイルスを退治するという理屈は、あながち間違いではあるまい。 
 二日目までは余裕だったが、三日目になると呑みたくなってくる。「もう二日も我慢したんだし」という理由が、なにかにつけて湧き上がってくる。とくにタマランのは酒のCMで、焼酎なんかはさほど美味そうじゃないので構わないのだが、ビールの「プッハー!」やウイスキーの「カコン」はやめて頂きたい……こう書いているだけで呑みたくなってきた。
 
 そんな五日間の禁酒を終えて、昨夜は朝方まで、正体不明になるまで呑んどりました。内蔵中心の焼き肉屋(激安)の後に師匠の店へ行きました。
「最近は焼酎を呑んでいるのです」
「ほう。銘柄は?」
「ビッグマンであります」
「ばっきゃろぅ! 乙類を呑め!」と出されたソレは泡盛でした。旨いのぅ。
 師匠はすでに酔っており、鍵も掛けずに店を放り出して我々を別の店へ連れて行ってくれました。路地へ入って細い螺旋階段を昇った先にあるそのお店は、外観からは想像がつかないほどの立派な居酒屋でした。とても不思議な、隠れ家的なお店でござんした。師匠は泣きながら何度も「お前、バンド演れよぉ」と言っておられました。泣き上戸なのです。なにを何杯呑んだのかは憶えていませんが、会計はなぜかタダだった事はしっかり憶えています。
 徒歩で帰ろうと思ったが真っ直ぐ歩けなかったのでタクシーに乗る。大人なので「釣りはいらねぇ」と言ってみる。
 ベッドに倒れ、中上健次枯木灘を読みながら就寝す。