フツーの休日

 
 ダイドードリン子ですこです。

 七日ぶり、久し振りに平日の休み。予約していた床屋に朝一10時。
「ちわーす」
ストーンズ行った?」
「いえ。マスターは?」
「行ってない」
「チケット高いですもんね」
「その高いチケットをタワレコはタダで配っていた」
「マジすか!?」
「ウチのお客さんだけでも6人いたよ」
「太っ腹ですねー」
 12時終了。座っているだけだが、理髪というのは結構疲れるものだ。
 
 ツンツルテンの頭で、近くの自転車へ。
「こんちわー。CannondaleのBad Boyが欲しいのですが」
「アレは3種類ありますネ」
「一番いいヤツ」
「在庫を調べましょう」
 独自のサイトに繋がるのだろう、輸入代理店の在庫がリアルタイムで反映されているようだ。
「P、S、Mサイズならありますね」
「ちなみにお値段は?(知っていたが訊いてみる)」
「188、000です」
「高いなァ」
キャノンデールはねぇ。用途は?」
「ダイエットです」
「ハハハ。バッドボーイは歩道を走れませんよ?」
「なぜです?」
「タイヤがロード用だから。見てみる?」と店員はドロップハンドルのロードのタイヤを見せた。間近で見るのは初めてだったが、太さは3cmくらいしかない。
「コレで歩道の段差を降りると、一発でパンクします」
「コレなら下水道の蓋の溝にスッポリはまるのでは?」
「ハマって、転倒」
「…mmmmm。敷居が高いですなァ」
「初心者はMTBにスリックを履かせるのがいいと思いますヨ」
「Fシリーズかぁ」
「跨ってみますか」と店員はF600を引っ張り出してきた。キャノンデールは神々しかった。
「うーん、これはMサイズなんですがあなたはSの方がよいでしょう」
「Sはないのですか?」
「取り寄せになります。まあじっくり考えて下さい」
「はい。では出直してきます」
「ありがとうございました」
 あれがSサイズだったのなら、おれは銀行に走っていたことだろう。
 
 水曜日から兄とその息子が我が家に二泊する。客用の布団は一応あるのだが、しばらく使用していないのでヤニで焼けているものと思われる。おれがヤニ布団で寝て、彼らにはおれのセミダブルを譲ろう。だがシーツは変えるのが礼儀である。なので無印まで一式買いに行く。ここの製品は特に優れている訳ではないが、いつまでも規格が同じなのが有り難い。帰りにギターマガジンを買う。
 帰宅後、色々なところを掃除して、色々な物を洗濯して、色々なモノを隠した。