ナマのオカモト

 
 これ欲しい! ですこです。
 糸井重里氏が提唱している「TARO MONEY」。4TAROで2000円也。TAROは当然、キダではなく岡本太郎由来。トウモロコシならぬゲージツ由来。
 コレクション目的で保持するのではなく、「君、イイね! 太郎だネ!」と思った人に対して「いちTAROをあげる」という、新しい貨幣なんです。
 三枚は誰かに差し上げて、残りの一枚は自分で持っておきたい。いつか自分にあげたい――
(と、書いているうちに我慢できなくなり、購入する)
 買ってしまった。カードは便利だ。みんなも買おう! つーか、すぐに売り切れるだろうけど。
 
 発生した利益は、岡本太郎が1968年にメキシコで描いた『明日の神話』という、長い間倉庫で眠っていた巨大な作品の修繕費等に充てるというのだから、糸井さんて一体どこで儲けているのだろう? という疑問は尽きない。
 ほぼ日刊イトイ新聞てのぁスゲーです。以前の中沢新一は鼻血モンで面白かったし、先日のGWは谷川俊太郎特集だったし、マジでスゲーです。吉田戦車のエハイクは凄いな、天才ですよ。楽しみ過ぎてゆっくりスクロールしちゃうもん。
 
 以前、なにかで見たんですが、任侠映画に糸井さんが一行コピーを寄せた際にかなりの利益を得て、それが出演者の大顰蹙を買ったという事があったっけ。
 糸井さんはたぶん、自分の幸運さを自覚していて、だからあんなサイトを運営しているのではないかな。それは下積み時代から変わらぬベクトルなのではないかな。活かすとか殺すとかとは別次元の境地を感じてしまう。彼が決して“偉大ではない”ところに、尚更ソレを覚えてしまうのです。先天的で普遍的な匂いがするんだ。
 
 たぶん、他の誰よりも面白いことしか考えていないのだろう。凄まじい嗅覚だ。
 氏は鼻の穴が大きい。馬も鼻の穴が大きい。馬のソレが大きいのは、人間の数倍もある心臓へ新鮮な空気を大量に送り込む為だが、糸井氏のソレに生えている毛は、オモロ以外を的確に除けていて且つ新鮮なのだろう。
 糸井氏にカネの匂いはあまりしないが、北島三郎はカネの匂いがプンプンする(怒られるぞ)。
 
 なにができるか、よりもなにをやったかで、年の取り方が違うのかもしれない。自分で書きながら耳が痛い、マゾかも。
 
 TARO MONEYが届いたのなら、自分用のコインを鼻孔に挿して、なるべくたくさんの空気を取り入れてみようと思う。
 マゾかも。