朝もオナルド・ダック

 
TARO MONEY」が届いた、ですこです。
 

 
 ほぼ日で買い物をしたのは初めてだが、パッケージの綺麗さに驚いた。そのギャップとして、自分のPCデスクの汚さにも改めて驚いた。
 予想を遙かに上回る、非常によく出来た品物だと思う。しかも利益は「明日の神話」の修復費に寄付するというだから、見上げた根性だ。田島貴男(通称:でっかい関根勤)もTARO MONEYを買いまくって人に配っているらしい。ぼくも今のところ、二人は浮かんでいる。
 それにしても、ほぼ日というのは非常によく出来た、痒いところに手が届くサイトだと思う。トップページは見やすくはないけど、「売りモード」のページの見やすさったら、それはそれは凄いものがある。必死の引き算だ。
 しかも売りっぱなしじゃない。例えばTARO MONEYなんかは、コイン毎にURLと番号が明記してあって、そのサイトに番号と名前を打ち込めば特設サイトに自分の名前が載るのだ。つまり、寄付に際して添付する寄せ書きの役割をウェブが担っている、という事だろう。巧いよね、心理の突き方がさ。買ってもあげても貰っても、善行をした気になるのよね。うーん、隙がない。逃げ道がないということは、逃げる必要がないということか。
 ほぼ日では、よく豪華ゲストを招いてコンテンツを作っているけれど、ギャラとかどうしてるんだろう? だって広告がないじゃない? 自社製品は飛ぶように売れているけれど、ギャラはもちろんスタッフの給料だって払わなくちゃならないし、しかも寄付なんかしてるし、一体どうやって切り盛りしてるんだろう?
 邪推として、さっきの話じゃないけれど、ほぼ日スタッフは「善行をした気分」のまま薄給でも恵比寿顔なのかも知れない。そしてそれをそのまま統括できるのが糸井氏の凄い処なのかも知れない。宗教未満でカルト未満、ちょっとしたコミューンなのかも知れない。人を集める天才なのかも知れない。それにほぼ日は、ちょっとした超能力も在るのだから。
 GW特集での谷川俊太郎さんは面白かった。ぼくは彼の大ファンなんだけど、老人になったいまも、昔と同じ感性の持ち主だった。訊けば、国内で純粋に詩人として食べていけるのは谷川さんだけだとか。じゃないと「なんでもおまんこ」なんて詩を書かないだろう…。
 Wikipediaでも、谷川俊太郎は「たにかわ しゅんたろう」となっているけど、寺山修司とのビデオ・レターの中では、寺山さんはたにかわさんの事を「たにがわさん」って呼んでいる。
 だからぼくも「たにがわ」と読んでいる。あれだけつるんとした宇宙人の様な詩人には、せめて濁点で一矢報いたいのだ。