水日記

 
 奇しくも水曜日、真ん中こんもり失敗テントですこです。
 
 仕事が不規則に忙しい、やってらんねぇぜ。イライラが募った所為か、キーボードにがっつり焼酎をこぼしちまった。ひっついて、打ちにくくて仕方がない。しかもスペースキーが! 変換がルーレット状態! いやん! ひっつくって事は、甲類焼酎にも糖分があるってことかしら? マジ? 太らない酒として、最近焼酎に替えたっのに。
 分解清掃でもすればいいんだろうけど、メカニカルタッチのキーボードってバラすのがすんーごく面倒くさいのよ。なんかちっこい針金が入ってるのね。タイピングもロクにできないクセに、生意気にもなんでメカニカルをチョイスしたかというと、小気味よいから、これのみが理由なの。ド深夜に響き渡るカチカチ音が堪らないんス。エアキャップのプチプチを潰す感覚と一緒。やっすい寿司を食った翌朝、歯に挟まっていたトビッコを舌で取り上げて前歯で噛み潰すのと一緒。
 意外と壊れないんですね、キーボードってば。これ、ノートだったら一発でオシャカだったな。でも例えば、テレビって水で丸洗いできるんですよ。コンセント抜いて丸一日くらい放置して完全に放電させてから、洗車場かどこかでバッシャンバッシャン洗って数日間完全乾燥すれば、直るらしいんです。
 ぼくも以前、CPUの熱伝導率を上げるために目の細かい耐水ペーパーでバシャバシャゴシゴシやって銅を露出させた事がありますが、壊れなかったな。
 ですから、ノートPCに水をこぼしてしまったからといって、諦めるのはまだ早い。とりあえずドライヤーで乾かしてみる。でも電源が入っていたのなら、通っちゃいけない所を水を介して電気が通ってしまってショートしちゃったかも。
 つまり一番マズイのは、壊れたかどうかを確かめる為に電源を入れてしまう事ですね。まず完全に乾燥させる、これ鉄則。精密機器といえど、水に濡れたくらいじゃ壊れない。
 
 考えてみると、水って、凄い。奇跡だね。だって減らないんですよ? ヤバイなぁ、
水って。
 減るとすれば、いや、減るというか移動して蓄えられるのは、雲や、新しい生物の体内なわけですから、水を減らしたければ生物を増やして水を移動させ、増やしたければ生物を殺して燃やしてしまって水分を空に還せばいい。地球外に破棄するという手もあるけれど、コストがかかる。殺しちまった方が安く済む。
 人間の水分を60%とすれば、体重60kgの人間には36Lの水が内包されている訳ですから、100人を火葬すれば360Lの水分が地球に放出される。それに遺族の涙や鼻水、同僚の嬉し涙や火葬後の酒からくる利尿作用による大量の小便を加味すれば、400Lはかたい。
 豪雨の所以は大量の死者による新しい生命への過剰な祝福なのかも知れない。
 水には不変の価値があるってことを、我々はたぶん知っている。できれば独り占めしておきたいし、いずれ誰かにくれてやるなら、なるたけ汚しておきたい。生きるって、汚ぇな。
 ホントはもっと水について書きたかった。だがもう粘着キーボードのイライラ感はMAXに達している。
 水って、凄いよ。