やめたらあかん、やめない方が賢明だ

 
 久し振りにTHE BEACH BOYS /SUNFLOWER・SURF'S UP(2in1)を聴いているですこです。
 やっぱ名盤だわー、沁みるわー、ジュンジュワー。しかも2in1の輸入盤が980円ってさ、やめないか、そういう無慈悲な安さ。このアルバムはかつて、権利関係でもめていて一時期はマボロシのアルバムだったんだ。再発を聞いてすぐさま予約したさ。手にしたときは、それはそれは大切に正座で聴き込んだっけ。
 確か、以前に坂本龍一が「楽曲は一律ではなく、それぞれ任意の値段をつけるべきだ」と言っていたっけ。それはたぶん今日におけるネット配信を予見していたのだろう。
 ぼくはネットでmp3を買った事はないし、これからも買わないだろう。あの構図は、商店街の小さなレコード屋で演歌のカセットテープがワゴンセールされているのと同じだと思う。そのテープとCDはほぼ同じ値段で、テープの方が音質は劣っているし、mp3だってwavやaiffに比べると確実に劣っているわけだ。そんな劣化した、例えば二番煎じの紅茶に同額を払う気には、全くならない。
 前に、音楽仲間と話をしていた時に、ぼくがかつてWinMXで(2.6の時代)大量のアルバムをDLしていた事を非難されたが「それは違う!」と反論した。
 ぼくはあくまで試聴としてDLしていたのだし、わざわざジャケをプリントアウトしていたのはコレクション目的ではなく、単にぼくのキチガイじみた性格ゆえだった。
 実際、そこで入手して気に入ったヤツは全て正規で購入しているし、気に入らないヤツは二度と聴いていない。
 だから、「おれがCDに使うカネは毎月決まっていて、その中で何をチョイスするかの問題に過ぎない。CD屋のプロモに操作された試聴ではなく、これは能動的な試聴である!」と力説しても、彼らはキョトンとしていたんだった。ケッ、アホ共が(うわー、友達いなくなるぞー)。
 つまりさ、好きなことを探してそれにカネを突っ込めってこった。幸せは歩いてこない、なんてよく言ったもので、楽しみもまた向こうからはやって来ないんだ。
「わたしは人と違うの」とか、そういう奇をてらってるわけじゃなくて、探して行き着くとそうなっちまうんだよ。
 反面「レア探しマニア」にもウンザリだがね。
 彼らはこう言うんだ「あのアーティストは、売れる前から目をつけていた」ってね。アホか。売れるヤツは誰だって目をつけてるんだよ。
 そうすっと、暴力温泉芸者は昔っから炯眼だったな。凄いよ。なにがって、彼を早くから認めた人も凄いよ。だってあの彼が三島賞だぜ? やばいなぁ。
 
 結局なにが言いたいかって、ベクトルは不変とか、そういうことです。
 ぼんでやっぱり丸山茂雄氏のブログは面白い。おれ知らなかった。こんな人がまだ居たんだよ。若かりし日のぼくらの星だったストリート・スライダースを育てのは、たぶん彼です。あと、スライの国内版もだ。
 エポックを、エピックがメイキングしていたのさ。まったくいい話だなぁ。