ロックなおやじ

 
 昨夜だけで数百のスパイウェアに感染した、豹柄死斑ですこです。みなさん、いかがわしいことはしちゃいけません。最近の海外サイトはじつに巧妙です。
 
 提督こと、森川眞行さん(もりかわ まさゆき)という、ロックおやじのブログがあるんですけど、と云っても音楽をナリワイとしているのではなくて、Webプロデューサーやその他多数の肩書きを持つ、生き字引且つプロフェッショナルな方のようです。この方のブログは、高木敏光氏経由で以前から拝見していたのですが、洋邦問わず過去のロックに精通している事に驚いたと同時に、Webの話になると、ぼくなんかはサッパリ解らなかった。
 其所でやたら出てくる言葉に『アクセシビリティ』という聞き慣れない言葉があって、ぼくは単に“いかにしてアクセスを伸ばすか”という意味だ、と甚だしく誤解をしていた。
 アクセシビリティとは、氏曰く――(以下引用)
 

アックゼロヨンとは「アクセシビリティとクリエイティブを両立させよう」ってスローガンだけど、これはあくまでも、分りやすい言葉で書いてみただけです。それはアックゼロヨンを二年やって思ったこと。アックゼロヨンという考えは、使いやすいサイトを作ること。使えるサイトを作ること。そのサイトがしびれるくらいにかっこいいこと。もう、かっこいいとか、かっこわるいとか、どうでもよくて、駅の切符の自動販売機とか、銀行のキャッシュディスペンサーとか、誰も使用方法に迷わないこと。空気のように。そして、ウェブならではの楽しみがあること。ワクワクすること。制作してて楽しいこと。利用者も楽しいこと。それが可能な限り多くの人が共有できること。そんなコミュニケーションを実現出来ること。それがアクセシビリティとクリエイティブの両立。それはすべてのウェブクリエイターというか、ウェブデザイナーが目標とすることだと思うのです。

 
 引用には記されていないが、想定しているユーザーには障がい者も含まれているようで、そういったマイノリティも含んだ万人に開けていて且つ使いやすい、というのが所謂『アクセシビリティ』だ、とぼくは解釈した。
 氏はアックゼロヨンというフォーラムを主催していて、今秋にはアックゼロヨン・アワードなる“お祭り”をおっ始めるらしい。締め切りは9月22日ですので、応募はナナハンに跨って急ぎやがれ!
 
 ITおよびWeb業界が冷え切っているという実情は(もちろん例外はあるだろうが)、傍から見てもわかる。その業界をなんとかして改善したい、という森川氏の情熱は、素人のぼくにも伝わった。氏は、FRFRSRなどの弩級のイベントを、凄まじいバイタリティのみでやってのける主催者たちと同じ匂いがするんだ。というか、氏は阪神大震災の復興を、自ら体現していると思う。最初は大赤字かも知れないが、いつか有志が(融資も)集まるだろうと思われる。ぼくはシモネタが大好きなんだけれど、カネとセックスの匂いがしない場所は同じくらい大好きなのだ。なんか知らんけどヤバイぜ、そういうピュアな感じは愛すべきだろう。
 
 身障者の友人を持つぼくは、森川氏が提言する『アクセシビリティ』にひどく共感した。もちろんアクセシビリティはソレだけではないが、ソレを視野に入れている事に感動した。以前ぼくは、身障者の彼にパソコンを使ってなんとか自立させてあげたいと思って色々と助言したのだが(彼もそれを望んでいた)、所詮ぼくは素人で、エロ動画を見せるのが関の山だった。でも、もう一度ちゃんと考えてみよう、そう思わせたのが、ロックおやじの森川氏だ。
 
 提督! 敬礼!