アルミの小銭よりも棄てないことが寄付である

 
 牛タン処「ペコちゃん」、ですこです。出した舌と牛のベコもかかっている、という天才的な駄洒落です。盗める所があったら盗んだって構わないんだぜ、ヘイ、ジョージ?
 
 今日、スーパーで確かめたら不二家の製品は一つもありませんでしたねぇ。ぼかぁネクターとレモンスカッシュは大のお気に入りで、サッポロの自販機を見つけたら必ずそれぞれ一本づつ買って、どちらから飲もうか思案するのが好きだった。
 滅多に食べないチョコレートも、ルックの一粒を前歯で半分に割って中身を見るのが愉しみだったので、今回の不祥事は残念極まりない。ちなみに、ミルキーはハイチュウよろしく、噛むと銀歯が取れてしまうので苦手だった。
 
 今回の不祥事がどうやって明るみになったのかは判らないが、おそらくは内部告発によるものだろう。そうなると「なぜ内部告発したのか?」という疑問が出てくる。
『このままじゃいけない』と思った正義漢が密告したのか、それとも日頃たまっていた鬱憤の腹癒せに窓際社員が密告したのか――、いずれにせよ上層部の遣り口が気に入らなかった事は間違いないだろう。
「消費期限が切れた材料で製品を作った」というのが事件の発端だが、ではなぜそうなったのかといえば、過剰供給の上にコスト削減を図ったからだろう。
 毎日売り切れれば、毎日新鮮な物を食べられるが、消費者は《売り切れ》を納得しない。「せっかく買いに来たのに、もっと作れ」と言う。毎日買う訳でもないのに、《たまたまの売り切れ》を、店長の胸ぐらを掴んで許さない。製造を増やすと、今度は売れ残ってしまい、残りは棄ててしまう。
 前にも書いたかもしれないが、日本は自給自足をできる生産能力があるにもかかわらず、輸入に頼って、その大半を棄てている。ゴミを半分輸入している、と言っていいだろう。
『賞味期限』と『消費期限』は、重傷と重体に似ていて共に後者の方が重大だ。腐りやすい物は棄ててしまうが、防腐剤を添加すれば、腐りやすいものを腐りにくくする事ができる。
 朝食は摂らないくせに気が向いて食パンを一斤買い、残りを戸棚にしまう。その存在をしばらく忘れていた二週間後に戸棚を開けてみると、食パンにはカビ一つ生えていなかった。いかに防腐剤が添加されているか、空恐ろしくなったので、棄てた。こんなもん怖くて喰えるかいっ!
 雪印もそうだったが、不二家以外でも食品を扱う大手メーカーは同じ事をしているだろうし、そうじゃないと成り立たないでしょう。
 こうなると、食品を扱うメーカーを責めるだけでは根本的に解決しないだろうし、絶対にまた同じような不祥事が明るみになるだろう。“明るみになる”だけで、行為が無くなる事はないだろうと思う。
 年末年始と何度か宴会をしたんですが、飲み放題目的でコースにした場合、必ず食べ物を余すんだな。だからぼくはもうコースはやめようと思う。無論、個人が食べ残しをしないだけでは、食の問題は解決しないのだが。
 お前ら少しは空腹の方がいいんじゃねーの? って事でダイエット始めています!
 
 しかし、これだけ防腐剤が入っているものを食べてるのに、人間がいちばん腐りやすいのは何故かしら?