メットの中では合唱が

 
 Songs from Northern Nippon、ですこです。
 
 棚から引っ張り出して、懐かしいCDを聴いている。
 MARY LOU LORD――知ってる人はいるだろうか? 僕の中ではかなりマイナーな存在で、CDの帯を見ると1998年と記してある。当時はよく聴いていて、もう九年も前の事かと思うと気が遠くなる。USの音楽だけどUKっぽい音で、気に入ってよく聴いていたが、いま聴くとさめてしまう。
 これを聴くと、当時オートバイの免許を取りに通っていたことを想い出す。なにを思ったか今では不明だが、当時はオートバイに乗りたくて仕方がなかった。二十代前半特有の熱病なのかも知れない。
 普通免許は取得していたので費用は十万円弱だったが、現金が無かったので分割ローンを組んだ。
 教官は中年の男性だった。僕が原付の運転経験者だと知って、初日から一人で乗るはめになった。教習車の大きさには驚いたが、考えてみれば缶コーラ程度の排気量なので、そう思えば楽になったが、加速の鋭さには舌を巻いた。
 学科はほぼ免除で、実技試験も一発合格だった。同じく試験を受けた女性やおじさん達は全員落ちていた。
 彼らがなぜ落ちたのかを、自分なりに考えてみた。缶コーラに跨っていると仮定できたのなら、彼らは全員合格していただろう。
 
 同じ頃、よく聴いていた音楽がある。
 

Songs from Northern Britain
Songs from Northern Britain
posted with amazlet on 07.02.24
Teenage Fanclub
Creation (1997/07/29)
売り上げランキング: 29239
 
 先に挙げたCDとは違って、まったく古くないし、いま聴いても当時の感動がありありと新鮮に甦ってくる。
 こんなに素晴らしい音楽は、そう滅多にあるものじゃない。
 これを聴いてしまうと、今度は大型自動二輪を取得して、一人旅にでも出たくなっちまうのさ。