ですです回鍋肉
名のうて『ですです回鍋肉』である。一般的な回鍋肉との違いは、賢い読者ならば判るだろう――そう、ですですを冠しているだけである。
量が少なく見えるのは器が大きいせいで、実際には二人前ほどあり、コイツを呑み終えた深夜にかっ喰らっているがゆえに、いま俺はメタボである。文句あるか。
中華を作る場合、得てしてCook Do等のレトルトを使うケースが多いと思われるが、回鍋肉くらいならば自力で作れるし、充分に美味しい。
全てのレシピは、模写である。俺はブログで引用はするが、模写はしない。大抵の料理は、レシピ通り作ればうまくいく。だからレシピは書かない。
俺は料理を信じない。
特にブログでの料理を信じない。
俺がこの写真を、古いデシカメを三脚に載せて、ライトを右手に持って撮影したことを、告白しておく。他人のレシピ通りに作りつつ、さもオリジナルのように撮っている。しかもおかずは冷めているのだ!
なにが言いたいかと言えば、料理が愉しみなのは結構だけど、料理とは対象があって初めて成立するものであって、その感想がない出来たての馬の骨を信じるな、と言いたい。しかもその味は、たかが知れている。しかもパクリだ!
よって、今日の俺のブログは最低だ。
でも奥の味噌汁は、じつは親子になっている。油揚げには大根菜が合うし、底には親が沈んでいる。これは、うまい。盗んでくれ。
なにを食べるかは重要じゃない。「誰となにを」かが重要で、「なにを喰うか」はオマケに過ぎない。
それをわかっていない料理を、俺は信じない。俺を信じるな! でも、愛でろ!