口語日記

 
 13時間労働。腰が痛い。おじじ。
 シメサバとビール。昔、母が好物のシメサバ食ってるのを見て「よくもまぁあんなゲテモノを」と思っていたが、最近スーパーでシメサバを見るとヨダレが出る。
 ショウガ醤油ね。ちゃんとおろしたやつ。だめなのよね、チューブに入ってるやつ、変に苦くない? でもチューブのおろしにんにくはいいんだな。そつがなくて。
 150円くらいで買ったショウガって、やっぱひとりじゃ食いきれないんだよな。だから以前、冷凍してみたんだけど、解凍したらブニャンブニャンになって驚いた。ギュッと絞ってから棄てちゃった。そのまま棄てるのが、なんだか悔しかった。
 だから最近は、余ったぶんで生姜焼きのタレを作っておくようになった。賢いね。
 ショウガ=ジンジャーと知ったのは成人してからだな。たまげたね。冷やし飴っていうのかな、ないんだよ、こっちには。
 残業っつっても5時間は待ち時間だった。もう、ありえないくらい段取りが悪くて、腹立つの通り越して諦めの境地。
 あ、また体言止め。
 なんで体言止めの多用が良くないとされているのか、おれにはハッキリわからない。でも、なんだか良くないらしいので一応やめておく、ことの方が良くないと思う。
 というか、これらって体言止めなのかしら?
 で、暇だから携帯でニュース見てたんだけど、5時間も見てると電池が切れちゃうんだな。仕方ないのでちっこい本屋にギターマガジン買いに行ったら置いてないし(ヤングギターはあったぜ!)。
 ふと見たら『青春と読書』があった。広報誌っていうのかな、薄い冊子で90円なんだよね。ただでくれるところもあるみたい。これが意外と大きな書店だと売ってないんだよね。以前コーチャンフォーで「青春と読書くださいっ!」って言ったら、「ありませんっ!」って言われたもん。
 空腹時のソースみたいに、暇なときの活字ってやけに美味しいんだよな。
 特に、ささめやゆきさんの『わたしの履歴書:この世は夢幻』というエッセイが抜群に面白かったなぁ。六十五歳にして青竹みたいにしなってやんの。これだけでも90円の価値があるね。見つけたら即買するべし。
 面白いエッセイって、共通点があるんだよなぁ。それがなんなのか、明確にはわからないけど、確実にあるんだよなぁ。自慢と自虐の間にある薄皮一枚というかなんというか、まあそういうことだ。少なくとも時事ではないな。
 こないだ『チャイルド・プレイ』を観た。いやー、面白かったー! これが10年前の映画とは、まったく信じがたい。あの、ド派手でムチムチプリンの女性がイイなぁぁぁぁっ! 萌えたね、おれっち萌えた。
 おれっちも歳をとったのか、最近思うことがあるんだ。
 デブで不細工なのにおしゃれをしている女性って、たまにいるでしょ。ディヴァインみたいな。
 おれっちも若い頃なら「ぷぷぷー」と笑いを殺していただろう。
 でもね。
 あれがいい。とてもいい。
 殴られても立ち向かうのが漢ならば、嘲笑されてもおしゃれをすることこそが女なんだよ。
 いいですか、男性諸君。こういう人たちこそが“女”なんです。肉じゃがごときで母性を押し付けるようなことを、彼女たちは決してしない。アジの南蛮漬け、あるいは牛のしぐれ煮なんかをいとも簡単にこしらえるに違いない。
 ゴボウ、YES,ゴボウ。母性とはいかにゴボウを使いこなすかにかかっている。あるいはフキ。おっとウドはおばあちゃん。
 さて、客観的に読み返すと、完全におっさんの日記になっているじゃないか。
 たぶんおれは3年後にこう言うだろう――
「よく聞きたまえ男性諸君。フィリピン女性こそが現代の大和撫子である!」
 
 つまりこういうことだ。
 男は優しく強く。
 女は優しく美しく。
 人は人に優しく。
 
 嘘にきまってんだろ。