ピコーン

 
 最近、夢に外国人の女性が登場する。
 白人の女性だが、あまり綺麗な人ではない。
 アメリカに留学していた知人がよく言っていた。
「いいかい、ですこくん? 白人女性といえども不細工はたくさんいるんだ。我々がメディアで見ている美女はごく一握りであって、不細工な白人女性はワンサカと存在している。しかも、その不細工さが、受け容れることができない程のレベルなんだ。ぼくは来年、アルメニアに留学しようと考えている」
 彼は、千昌夫ばりのパツキンフェチだった。
 
 その女性はおっぱいを出している。
 外国人との経験はないし、洋物も苦手だが、なぜか見覚えがある。
 映画で見た女性だろうか。
 
 仕事中にずっと考えていたが、なかなか思い出せない。
 夕食は、以前に仕込んでおいたヒレカツだ。
 揚げ油は500ccで、3回目に竜田揚げでトドメを刺して、破棄する。
 固めるテンプルの類は使わない。紙パックに入れて、ガムテープをグルグル巻いて捨てる。
 カツは早めに取り出して、縦に並べる。その方が油の切れがいい。
 ごはんと味噌汁をよそって、あらかじめ水を切っておいたキャベツの千切りを皿に盛る。
 この間に、余熱によってカツの内部は食べ頃になっている。
 キャベツにマヨネーズを絞っていると、頭の中の電球がピコーンと点いた。
 ベティ・ブープだ。
 
 夕食そっちのけで、DVDを漁って、再生する。
 早送りと一時停止を繰り返して、ついに見つけた。
 こいつだ。
 
 

 フランク・ザッパのライブDVDをキャプる。
 
 インタビューの場所はガラス張りで、ザッパを見つけたカップルが、照れながらも満面の笑みでTシャツをたくし上げるヒトコマだ。
 まったく萌えないが、微笑ましくもある。ドリンクの容器が自棄にデカく、股上は深く、印象が強い。
 

Does Humor Belong in Music? [DVD] [Import]

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 このDVDは本当に面白いし、本当の意味で“ユニーク”です。レコメンします。しかも安い!
 
 冷めたカツも、なかなか美味しかった。