蒙古はナイスガイ

 
 一年振りにD輔が連れてきたのは、待望の⇒ Keis○n でありました。
 北海道では知名度が低いのかもしれませんが、関東以南では有名だと思うんですがいかがなのでしょうか。EDWINのCMに起用されていたくらいですからね。
 ソロライブというわけではなく、サーフィンイベントのゲストして来るということなので、サーフィンとは全く縁のない我々は「俺たちすんげー浮くんじゃね?」などと居酒屋でダベっておりました。
 どうでもいいんですが、最近の居酒屋って酒がやたらと安い。2時間飲み放題で980円とか、ありえないでしょ。思うに、噂の通り最近の若者の酒離れがそれを成立させているのではないでしょうか。ぼくたちは2時間で生ビール10杯は軽く呑みあげます。ありがとうございます。
 
 
 場所はアメリカンテイスト溢れるお店で御座います。

 会場ではサーフイベントが行われていましたが、関係ねーやと酒を注入します。なんですか、両端の二人のアーガイルは。流行ってるんですか。アートスクール気取りですか! じじいのクセに!
 

 どうやらバドワイザーの協賛らしいですね。バドワイザーなんて、高校生以来呑んでません。
 

 ロクにライブの宣伝もされていなかったんですが、けっこう客が入っていて驚きました。奥も二階席もほぼ満杯でした。
 

 でました、Kis○n。濃い、濃ゆい。蒙古襲来であります! それを裏切らない嗄れたハスキーボイスでございます。そして超自然体。沖縄唐手でいうところの三戦立ち(さんちんだち)です。
 

 右手に鏡がありますね。測光をスポットに切り替えて、ズームで寄ります。ブレないように脇を締めます。
 

 鏡に写っている人が肖像画みたいに撮れるわけです。うまいことカメラ目線になっていて、ちょっとしたホラーです。
 

 なんというか、場数を踏んでいるなぁと。いつも通りやってまっせ、と。プロですなぁ。
 

 途中からD輔登場。彼はかつて「ドラマーはね、猫背じゃだめなんだよ!」と熱く語っていましたが、あんた猫背じゃないのさ!
 

 まあ、ぶっちゃけ言ってしまいますけど、彼を育てたのはぼくですからね。彼とは高校一年生のときからバンドをやっていましたが、当時は本当に下手くそだったんです。だから言ってやりましたよ、「てめえやる気あんのか! 帰れコノヤロゥ!」と。
 それから数年後、彼の成長たるや雨後の筍よろしく凄まじく、今度は同じ台詞をそっくりそのまま吐かれることとなりました。しかもスティックを投げつけられて……くっすん。
 それにしても、単身で関東に乗り込んで、今やこうしてバリバリやっているわけですから、それはそれは大変だったろうと思います。
 D輔くん、ぼくの教えを守っているようですね(嘘つけ)。
 

 ロクな宣伝もせずに、この入りは快挙ですよ。お店にも問い合わせが殺到したようですし、おそらくKeis○nも手応えを感じているはずです。
 JKCさん、呼びましょう。興行的にも必ず成功すると思います。
 

 こういう風に背後の映像が飛んじゃうときは、AEロックっちゅう機能を使うんです。スクリーンの明るさに合わせた露出を、スポット測光でロックするんですね。
 

 ね? いいでしょ? え? 常識? うっせコラ(豹変)。
 つーかよぉー、RICOHの野郎よぉー、後継機種のGX200出しやがってよぉー、ちょっと早えーだろー、しかも当時のGX100よか安いしよー、まじムカツクんだけどー。
 

 やっぱりですね、ルックスって大切ですよ。それしか売りがないというのも問題ですけど、付加価値としてルックスがあれば、それはかなり強力なウェポンとなりましょう。
 けれど、どんなに不細工な人でも、ライフスタイルに応じてルックスも変わると思います。ぼくはKeis○nを見て、それをいちばん感じましたね。
 音楽的には目新しい物もなく、まったりとした音楽ですが、そういう本物のオーラがあればそれでいいんじゃねえか、と。言葉を必要としない肯定性というのかな。
 ですから、ぼくもサーフィン始めます(えーっ!)。いきなりボードはアレなので、取り敢えずは俎板の新調から始めてみようかと思います。
 

 呑みタイム休憩を挟んで、3時間以上(4時間だったか?)の長丁場でした。いつもの乗りなのか、Keis○nがドラムを叩き始めて、D輔がギターを持って即興セッションが始まりました。
 ぼくは既に、嫌な予感がしていました。やはり、D輔が「ですこーギター弾いてー!」とマイクでぼくを呼び出したのです。
 逃げました。走って、逃げました。
 あのままステージに上がって弾いた方が良かったのか、それとも逃げて正解だったのかは、ぼくにはよくわかりません。ただ、ひとつ言えることは、「あの客の多さは辛いぜ!」と言うことです。わかって下さい。
 
 終演後、「初めまして。D輔の友だちです」と極めて紳士的に挨拶すると、Keis○nは隣にいたD輔の股間を指差して「いつもDちゃんのココにお世話になってます」と、イキナリのシモネタでした。噂には聞いていましたが、アホでした。
 一緒に記念撮影をしたんですが、普段は他人を撮ってばかりの自分を見てみると、「おれはこんなに太ってしまったのか!」と衝撃を受けたので、うpはしません。これは撮影者の特権です。
 さっき「サーフィン始めます」と言ったんですけど、無理です。この状態でウェットスーツなんか着た日にゃ、トドと間違えられて銛で突かれてしまいます(ウガンダ談。合掌)。
 
 Keis○nは、かなりのハードスケジュールで日本中を漂っているので、もしあなたの町に来ることがあれば、ぜひ足を運んでみて下さい。
 観る価値はある、と断言しておきます。