疲れたぜ

 
 某日から某日にかけて、ドラクエ5をやりまくる。二日で30時間やりまくる。
 休日じゃあない。寝なければいいだけ。というか、寝たくない。
 DSの素晴らしいところは、寝床でプレイしながら寝おちができること。
 仕事中にあれこれと考える。『しあわせのぼうし』がどうしても見つからない。
 現在は便利なもので、インターネット上に攻略サイトがある。それを開いたが最後、もはやそれなしではいられなくなる。
 自力で悶々とプレイするか、それとも攻略サイトを見てとっととスッキリするか。
 ぼくと同世代の人間は「自力で攻略することに意味がある」としたり顔で言うだろうけど、それは当時そういう情報がなかっただけの話だと思う。
 そうした“御開陳”は当時からあって、それは主に手書きのノートだった。そのノートが順番を待たずとも、あるいは懇願しなくともいつだって見ることができるのが、インターネットの特徴だ。
“すでに答えがあるもの”を教えたい人と教わりたい人の関係や、メモを盗み見るという構図は昔っからなにも変わっちゃいない。
 つまりゲームにおいても「最近の子供は〜」という小言は成立しないし、ドラクエを誉めるわけではないが、この「5」だって20年も前に作られたゲームだ。あらためてプレイしても、おもしれえゼ……。
 ITやマルチメディアがいくら発展したところで、我々の精神には大して利益をもたらさないというのが本当のところだと思う。つまるところ、利益と損害しかないのかもしれない。
 
 某日、温泉へ。

 母、姉、叔母二名、叔母の孫、野郎はぼく一人。
 やはし温泉宿の食事はおそろしく不味い。練り物ばっかし。よく給食に出ていたミートローフみたいに、バットに大量に作ってそれを小分けしていると見た。
 酒が入った還暦間近の叔母たちが、セックスレスの話を初めたので、逃げるように大浴場へ向かう。あー気持ち悪い。
 夜の大浴場には誰もおらず、貸し切り状態。平泳ぎ、そして背泳ぎ。ジャグジーに行って一番勢いのある場所を探し当てて、アナルを刺激しておく。温泉、サイコー(風俗行けや)。
 風呂上がり、夜窓には素っ裸の自分が写っていた。一瞬、誰かわからなかった。両手両足を拡げてみると、完全に遠藤章造のようなバディだった。いや、遠藤とブラマヨ小杉の中間のようなバディだった。おそろしく、丸い。体重計に乗ってみると、69.2kgだった。驚いた。ここ数年で12kgは増えている。このままローウェル・ジョージを目指そうか。
 ちなみに小杉はクォーターです。以前やりすぎに小杉の母が出ていましたが、やはりハーフ顔でした。小杉が貰った外国の血は、長い睫毛と若ハゲのみだそうです。
 なんと21時就寝。眠れるはずもないので缶ビールを買って喫煙室で一人酒。おそろしく静かである。
 朝食はバイキング、これがまた不味い。なんつーか、こういう所の食材のロスって半端じゃないなと思う(故に不味い)。部屋に戻ると、またセックスレスの話が始まった。「この雌豚どもが!」と叫びたい衝動を抑える。
 温泉宿にアドバイス。料理にズッキーニを丸ごと一本加えると、高齢女性客は悦びます。できればリモコンタイプで(バイブじゃねーか)。
 いよいよ付き合い切れなくなったので「じゃ!」と片手を挙げて、逃げるようにホテルを後にする。
 帰路の途中、郊外に在るどでかいリサクルショップに寄ってみる。楽器類は見るべき物もなく、CDコーナーを徘徊しているとホルガー・シューカイとビリー・ホリディが爆安だったので保護しておく。
 しかし温泉って本当に疲れが取れるのかねぇ。帰宅してベッドに倒れました。